大河ドラマ 龍馬伝 幕末 古代 上杉
since 2007.5.21 坂本龍馬暗殺を検証する 3 | 戦国カフェ
   
 
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坂本龍馬暗殺を検証する 3
 今井信郎に続き、ふたりめの龍馬暗殺犯、佐々木只三郎(たださぶろう)について語る。

佐々木は旗本だが、実家は会津藩士の家である。
実兄は、会津藩公用人・手代木直右衛門(てしろぎすぐえもん)。
若い上に、病弱の藩主・松平容保を補佐し、実権を握っていた人物である。
 
会津藩の藩校に、日進館と言うのがある。
会津藩家老・田中玄宰(たなかはるなか)が創設した、エリート養成学校である。
田中玄宰(たなかはるなか)は、天明の大飢饉で多数の餓死者を出した会津藩を立て直した、名家老である。
会津まつりには、ゲストの俳優さんを呼んで、家老田中に扮することもある。

10歳になると、会津藩氏の子は日進館に入学し、15歳までに学問、武術、礼儀作法を学んだ。
成績優秀だと認められると、講釈所(大学)に入学に進み、さらに優秀者は、江戸の昌平坂学問所に入学した。
彼らは全国規模で見ても、相当優秀な人材で、暗殺犯佐々木只三郎(たださぶろう)の兄・手代木直右衛門(てしろぎすぐえもん)も生え抜きのエリートであった。

 彼らの幕府側の人間たちの前に、彗星のように現れ、瞬く間に敵同士であった薩長に手を組ませた坂本龍馬。
龍馬は若年寄・永井尚志(ながいなおゆき)にも近付き、親しい関係になっている。
永井は長崎海軍伝習所の総監(所長)だった人物で、その生徒であり、教監にもなったのは勝海舟である。
旗本の養子で、異例の出世で若年寄になった。
この永井尚志(なおゆき)から、4代目の子孫に作家の三島由紀夫がいる。

 永井の宿は、見廻組の宿営所のすぐ近くにあった。
彼は、龍馬に目立つから、「夜に来て欲しい。」とまで言っている。
そして、ほぼ毎晩龍馬は永井を訪ね会合していたようだ。
永井の屋敷を訪ねる龍馬を、見廻組は目にしていただろう。
 薩長同盟締結、幕府高官までも味方につける龍馬、佐幕派にとって、龍馬ほど恐ろしい男はいない。
 そんな危険人物に、自分の屋敷の隣りに毎日堂々と通って来られたら、京都を警護することに体を張る見廻組は、面目を失う。
 幕府に忠勤を尽くす手代木&佐々木兄弟にしてみれば、龍馬暗殺は、幕府のための必要不可欠の政治的暗殺だったのである。
 
 藩主松平容保が、京都守護職に就くにあたっては、お金がかかり、薩長の恨みを買うので、藩の家老西郷頼母(さいごうたのも)らに反対を受けている。
 松平容保は、徳川慶喜のように臨機応変に行動転換する頭脳を持たない。
生真面目な殿様なのである。
 おそらくは、幕府を守るとなったら、死んでも守る覚悟があったであろう。

戊辰戦争時、薩長の敵だった会津藩は、藩士領民ともに、悲惨な戦いを強いられる。
城は砲弾で穴が開き傾き、戦に破れ降伏。維新後は荒野の陸奥の国斗南(青森県むつ市)に移転を命じられた。

手代木直右衛門も、幾つかの藩邸で禁固となり、明治5年赦免。
新政府に仕え、高知県の副知事にもなった。
これが驚きである。高知の人も真相は知らず、手代木も口をつぐんだまま、任期終えたのであろう。
その後岡山に転勤し、岡山で静かに生涯を閉じた。
若き日は華々しいエリート、実質会津藩を動かした手代木直右衛門(てしろぎすぐえもん)だったが、明治以後の人生は寂しいものになった。
その死の間際に、こう、言い遺した。

坂本龍馬暗殺指令したのは、上様。

上様とは、会津藩主・松平容保のことである。

                     4に、つづく。

  


【2010.11.30 Tuesday 08:47】 author : いづな薫 
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 仕事(技術・研究系)と人と環境に優しい生活を愛する普通の人。
時事問題、歴史、環境、料理、欧州サッカー、野球、音楽、登山、茶道、語学、刀剣鑑賞。
かつてはドイツ黒い森地方に学究のため在住→東京→Toronto

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