大河ドラマ 龍馬伝 幕末 古代 上杉
since 2007.5.21 坂の上の雲、感想 「広瀬、死す」 | 戦国カフェ
   
 
戦国特に上杉家、幕末、古代、歴史を愛する日記です。時事問題も多いです。
 
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坂の上の雲、感想 「広瀬、死す」

 広瀬武夫、坂の上の雲の中でも、最も印象深い人物だった。
以前にも書いたが、広瀬を失ったアリアズナは、日本に近い極東ウラジオストックで看護師をしたと言う。

 旅順閉塞作戦の報国丸に、ロシア語をペンキで書く広瀬。
「尊敬すべきロシア海軍諸君。請う、私を記憶せよ。私は、日本海軍の広瀬武夫である。」
原作にもあったが、これを見たロシア海軍大佐ブーブノフが記憶していた言葉だ。
 ドラマで、日本人の大機関士が、なんと書いてあるのですか?、と聞いていた。
彼も、ブーブノフと似たような内容の広瀬の言葉を記憶している。
この大機関士を、”栗田富太郎”と言う。
後に海軍機関少将になる人物だが、彼の名をしばし記憶して欲しい。

 また、広瀬は、報国丸の船上で、ペテルブルクにいるアリアズナと、旅順に停泊中の戦艦ツェザレウィッチにいる
友人のボリスに向けて最後の手紙を書いている。
「今不幸にして、貴国と砲火を交える関係になったのは、まことに残念である。
しかし我々は、各々の祖国のために働くのであって、個人としては友情に少しも変わりない。」

広瀬の高潔な精神と明るく優しい人柄が、100年以上経った今でも惜しまれる。

ドラマ中の先任参謀、有馬良橘(りょうきつ)の作戦が、どうも精神論じみて良くない。
この戦争から35年後に起きた太平洋戦争では、精神論のみが肥大化し、日露よりもさらに悲惨な戦争に駆り立てることになる。
有馬は賊軍とされた紀州藩の出身で苦労人だが、どこまでも合理的思考の秋山真之と比べ、参謀としてはどうにも不安だ。
旅順要塞は近代兵器で固められ、サンチアゴの1000倍の火力があると指摘されているのに、血書を持って来た水兵の姿を見て意気高揚しているのが、作戦失敗を暗示している。

ロシアの至宝、世界的名将と言われた、海軍中将マカロフ。
ロシア将校は貴族出身者が多いが、彼は平民出身で兵士達に大変人気があった。
個人的に興味を持ったのは、秋山真之が、マカロフを謙信に似ていると考えたことだ。笑
戦法にスピードがあり、攻め方が鋭いことからそう考えた。
一つ本物の謙信公と違うのは、マカロフ中将が、機雷に当たって亡くなったことだ。

 ビジュアル的にも、有馬の乗る千代丸が砲撃で傾く様子など、息を?むようなシーンがあり、映画で見たいと思わせる。

2回目の閉塞作戦、福井丸からカッターボートに移り、脱出中、広瀬は砲弾を受け、体ごと持ち去ってしまう。
彼の近くに、”上記の、大機関士・栗田富太郎”がいた。
この栗田の帽子やコートが東京・靖国神社や大分・広瀬神社で広瀬の血痕がついたまま、今も保管されている。
閉塞船に積み込まれた岩石も、東京の妙像寺をはじめ、日本各地に残る。

広瀬が指揮した福井丸は、日露戦争後の明治40年に引き上げられ、解体された。
木材の一部が現在も保存されている。
京都舞鶴市の海軍記念館には、福井丸からカッターボートに乗り移る広瀬や部下の様子を描いた絵がある。
この絵の額縁が、福井丸の木材で出来ている。
フナ虫に食われ、かき殻が付着している額縁である。

ロシア海軍を封じ込める、唯一つの方法。
陸から、旅順要塞を攻略すること。
これが、閉塞作戦どころではない、甚大な被害を出すことになるのだが・・・。
来年分のドラマが、待ち遠しい。


【2010.12.27 Monday 14:01】 author : いづな薫 
| 坂の上の雲 | comments(2) | trackbacks(0)|
この記事に関するコメント
こんばんは。
ついに今年の放送分、終わってしまいましたね。
しかも広瀬が戦死する回で・・・。

第2部も、脚本、バランス、映像美、
見ごたえもあり、全体的に実によく出来た作品だと
私としては思ってます。

アリアズナさんのその後がかなり
気になってるんですが
看護婦になったのですか・・・。
広瀬、という人物は原作でも好意をもって
描かれていた感じですし
ドラマの第2部では主役級の扱いでしたね。
やはり、その人柄が知った人を
魅了するせいでしょうか。

来年まで長いですがDVDや書籍に
浸りつつ、気長に待ちたいとこですね。

| kei | 2010/12/28 12:16 AM |
kei様

ようこそ、お越し下さいました!
終わってしまいましたねー。
広瀬・・・くううう、もう彼が見られないのか思うと残念です。
すごく魅力的な人の、ラマティックすぎる亡くなり方でした。

>第2部も、脚本、バランス、映像美、
見ごたえもあり、全体的に実によく出来た作品だと

 本当ですよね。1年放送の大河以上の出来です。
広瀬とアリアズナ、タイタニックばりの悲劇と余韻ですよね。
坂の上の雲はしばらくお休みですが、kei様、どうぞまた当サイトに遊びにいらして下さいね。
お待ちしておりますわん〜。
| いづな薫 | 2010/12/28 7:48 PM |
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 仕事(技術・研究系)と人と環境に優しい生活を愛する普通の人。
時事問題、歴史、環境、料理、欧州サッカー、野球、音楽、登山、茶道、語学、刀剣鑑賞。
かつてはドイツ黒い森地方に学究のため在住→東京→Toronto

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