大河ドラマ 龍馬伝 幕末 古代 上杉
since 2007.5.21 「日本中枢の崩壊」 感想 | 戦国カフェ
   
 
戦国特に上杉家、幕末、古代、歴史を愛する日記です。時事問題も多いです。
 
<< ギリシャ展 | main | 謙信公祭 春日山城下から1 >>
「日本中枢の崩壊」 感想
 現役経産省官僚、古賀茂明さんの著書を読んだ。

日本は今、社会保障制度、年金、医療保険、どれも破綻寸前である。
無駄な既得権益の補助金を減らし、必要な所へ回さねばならないが、それもしない。

古賀さんが、今の日本の閉塞状況を上手く表現している。

放蕩息子が実家に帰って来て、
「母さん、金がなくなったから10万円くれない?」

「あんた何言っているの!仕事するって言ってたじゃない。ちゃんと稼ぎなさい。」

「仕事は今年中に何とかするから。サラ金の取立てが厳しくて、違約金が膨らんでいる。うちにも取立てが来ちゃうから、
10万円。」

母は国民、放蕩息子は、政府と行政。
これが、今の日本の姿である。


民主党は政権交代の時、選挙公約に公務員制度改革をかかげていた。
しかし、今までそれは為されていない。
先月末の経産省事務次官ら3人の首脳更迭で、とうとう改革するかと思いきや、人事順送りに終わり、失望した。

民主党には公務員改革できない理由があると、古賀さんは仰る。
財務省の協力なしでは、予算編成や緊急課題の経済政策も出来ないからだ。
財務省のアイディアがなければ、民主党の支持率低下も避けられない。
野党の時は反対していれば良いが、政権与党になれば、国民を無視し自分達の利益につながる政策立案する官僚ともすり寄らなければならないと言うことだ。
財務省を味方にするには、公務員改革を後退させ、天下りは骨抜きにする。

一方、増税を望む財務省にしてみれば、民主党に増税させるには、民主党政権を維持し、総選挙に勝たせねばならない。
しかし、財務省は増税してくれるなら、民主、自民どちらでもいいのだ。

民主は、自民やみんなの党に比べれば、うちは公務員改革はゆるいですよ、と宣伝したらしい。
原発を何十年にも渡り推進して来た、自民、公明もダメだが、民主もこの有様。
既存政党に失望させられる。


2008年7月、古賀さんは、国家公務員制度改革推進本部事務局の審議員に就任する。
当時の渡辺喜美行政改革担当大臣(現・みんなの党代表)に、請われてのことだった。
猛進する渡辺大臣と世論に押され、改革は進むかに見えたが、福田内閣改造により、渡辺大臣は退任。
それと同時に、古賀さんは霞ヶ関官僚すべてを敵に回したかのようだったと言う。
マスコミ、労働組合だけでなく、出向して来る民間社員にまで誹謗中傷のビラが配られたと言う。
しかも、卑劣な行動に出たひとりは、元総務省次官だという。
古賀さんは、さぞやいたたまれない思いをしたと思う。
早くから、行政改革推進の立場を取っていた古賀さんは、反対派との軋轢ストレスからか、リンパに転移のある大腸がんを患っている。

税金で誹謗中傷とは、あきれ果てる。
もっとも、今も、国の原発エネルギー政策に批判的なtwitterやブログを税金で経産省が監視させている。


震災が起きるや否や、政府と行政が、増税のための千載一遇のチャンスとばかりに動き出したと言う。震災対応より早い。
3月中旬、原発への命がけの注水を、国民がかたずを呑んで見守っていた頃である。
国民、東日本の存亡がかかる時に、増税の皮算用をしていたと言うことか。
福島原発の吉田所長の言葉を借りれば、「青森から関東まで住めなくなるのではないか。」と
言う、戦後最大の国難の時にである。

古賀さんは、「霞ヶ関の大勢は、既得権益を守るため改革に頑強に抵抗する。日本は臨終間際まで進む。」と発言する。

時節柄、太平洋戦争の記事を目にする。
国家予算の85%を戦費に使い、情報統制し国民をだました。
もし、当時の大多数の日本人がアメリカと日本の国力の差を正確に認識していたなら、あの戦争は起きなかったはずだ。
紙切れ一枚で徴兵し、骨壷にして帰して来た、戦争中の日本を思いぞっとする。
命までは奪われはしまいが、”日本を臨終間際まで追い込む”、この狂った行動は似ていまいか。

古賀さんが、仰る。
3月の震災直後、政府の心無い連中が利権維持に奔走している頃、国民は無計画停電の中、税務署では長蛇の列。
地震や原発事故が起きても、まじめに納税しようとする、涙ぐましい姿に、行政の一員として申し訳ないと。

また、こんなことも記述にある。
霞ヶ関、夜の7~9時に幹部はいない。
外部の打ち合わせと称し、酒を飲みに行くからである。
上司が誘えば、若手もついて行く。
戻って来て酔っ払いながら0時まで仕事し、税金から出たタクシー代で帰宅。
いかにさぼりながら、仕事しているように見せられるかが、霞ヶ関では重要とのことだ。

「東電は、日本で1番偉い。」と思っているそうだ。
学界には研究費で多大な影響力を持ち、マスコミは広告費で支配する。
誰にも、東電には逆らえない。

経産省の中でも、電力改革が幾度となく推進され、マスコミ、学界を巻き込んで争って来たと言う。
改革派が初め良くて、次第に守旧派が勢いを増し、粛清して来た。


原爆を2つも落とされたこの国に、原発が54基も作るにあたり、テレビ支配による徹底的な世論操作が行われている。
テレビ新聞は、資本が必要だ。
資本が必要なメディアは、操作しやすい。

今私たちには、インターネットがある。
市民報告書の方が、政府の上を行っていると思っていい。
かつて、国民の世論操作マニュアルにこんなのがあった。
国民は(バカだから)三日すれば忘れる。繰り返し書くことによって、原発推進の刷り込み効果が出る。愚弄も、はなはだしい。

以下、サッカーの岡田元監督の言葉である。
メールで、知人の官僚から言われたそうである。
「国民が、動かないとどうにもならない。」

電力改革は、国民にしか出来ないと私も思う。
どんなに電力族、原発推進グループが頑強でも、国民がそれ以上の力を発揮しなければ、国民主権とは言えない。
この国は、電力主権か!?

先日朝、経産大臣と、北海道庁、北海道知事宛てに、泊原発再稼動の意見書を書いた。
そばに、巨大地震をいつ起こしてもおかしくない活断層がある。
高橋はるみ北海道知事、旧通産省(経産省)出身で、北電の有力後援者がいるそうだ。
昨日深夜まで議論は紛糾し、今日17日に「再稼動する」の知事表明が出る。

【2011.08.17 Wednesday 07:53】 author : いづな薫 
| 地震、原発 | comments(8) | trackbacks(0)|
この記事に関するコメント
こんにちは。
初めてコメント致します。実は風林火山の頃から楽しく拝読させて頂いておりました、春日山城下出身で現在は東京に在住の者です。この週末は謙信公祭ですね。祭は久方振りですが今年は帰省がてら行ってみる予定です。お屋形船さまのお蔭で大混雑でしょう……そしてきっと雨も上がるでしょう。
…そんな昔の祭は白頭巾姿の市長と民謡流しとブラスバンドのパレードでした…。

さて、日々もやもやと頭の中で、「この〜、一人一人の命よりも経済優先のマスメディアや国の思惑に騙されたまるか〜!」と思ってはいても、なかなか他人に言葉や文章で伝える事は難しいと感じています。そこへいづな様のblog。毎回読む度に、うんうんと頷きスッと胸のすく思いが致します。
いや、思うばかりではなく、市民の一人として声を出して動かねばいけませんね…そうでなければ変わらず、また国や為政者マスコミの思う壷ですもの。

いつも興味の湧く話題、問題提議、ありがとうございます。
今後も楽しく読まさせて頂きます。
| えりっちょ | 2011/08/19 11:30 AM |
申し訳ありません……汗;

×「お屋形船」
○「お屋形様」…です。。
変換〜決定ミスお許しください…。
| えりっちょ(…慌て者。) | 2011/08/19 1:33 PM |
さきほどの仙台、心臓止まりそうなほど久々に大きく長く揺れて
津波警報まで…あ!今解除になった〜ホッ!!!

ラジオで震源地が福島沖と聞いて青ざめました★原発〜★
もうもう、、、、毎月一度はこんな日があってあの日の恐怖が蘇ります。
それでも原発再開しようとする輩には、震源地付近のこんな日々の
寿命が縮むような想いはどうしたら伝わるのでしょうか…(>_<)
震源地相馬で仕事中の友人とはまだ連絡取れずに居ますが、彼女たちは
さらに辛い思いでいることでしょう。。。
原発推進者は我が身に災難が降りかからないと目覚めない阿呆だらけ
なのかしら?想像力を駆使して今の現実と未来を見つめ直して欲しいです。
| ともも | 2011/08/19 3:20 PM |
えりっちょ様

初めまして、いづな薫です。
風林火山の頃からですか〜ご常連様ですね。
ご贔屓にして下さり、心より感謝申し上げます。
「お屋形さま」の件、お気になさらず〜。
春日山城下のご出身、何と素晴らしい。
謙信公祭でお会い出来るかしら??宜しければメール下さい。
雨が降らず、でも暑くないといいですね。

>昔の祭は白頭巾姿の市長と民謡流しとブラスバンドのパレードでした…。

以前は行列の武者とツーショットで写真なんてのもありましたね。その頃も存じております。笑

>「この〜、一人一人の命よりも経済優先のマスメディアや国の思惑に騙されたまるか〜!」

仰るとおりです。
今、声をあげないと、これだけの大事故震災が起きているのに、誰も責任を取らないなんてことになりかねません。
東電と経産省役人、政治家は高額退職金をもってトンズラ。
彼らが優雅な老後を送っている頃、私たちは原発処理費用と賠償金で、とんでもなく高い電気料金と税金を払わされる。
放射能の濃い地域は、がん多発だって起きるかもしれません。

>声を出して動かねばいけませんね…そうでなければ変わらず、また国や為政者マスコミの思う壷ですもの。

そうなんです。
国民が直接意見を言わないと、政治家は後援者の意見しか聞かないです。
意見を言い出すと議員事務所への電話、メール、シンポジウムなどで発言することも面白くなって来ます。笑

| いづな薫
| いづな薫 | 2011/08/19 3:32 PM |
えりっちょ様

初めまして、いづな薫です。
風林火山の頃からですか〜ご常連様ですね。
ご贔屓にして下さり、心より感謝申し上げます。
「お屋形さま」の件、お気になさらず〜。
春日山城下のご出身、何と素晴らしい。
謙信公祭でお会い出来るかしら??宜しければメール下さい。
雨が降らず、でも暑くないといいですね。

>昔の祭は白頭巾姿の市長と民謡流しとブラスバンドのパレードでした…。

以前は行列の武者とツーショットで写真なんてのもありましたね。その頃も存じております。笑

>「この〜、一人一人の命よりも経済優先のマスメディアや国の思惑に騙されたまるか〜!」

仰るとおりです。
今、声をあげないと、これだけの大事故震災が起きているのに、誰も責任を取らないなんてことになりかねません。
東電と経産省役人、政治家は高額退職金をもってトンズラ。
彼らが優雅な老後を送っている頃、私たちは原発処理費用と賠償金で、とんでもなく高い電気料金と税金を払わされる。
放射能の濃い地域は、がん多発だって起きるかもしれません。

>声を出して動かねばいけませんね…そうでなければ変わらず、また国や為政者マスコミの思う壷ですもの。

そうなんです。
国民が直接意見を言わないと、政治家は後援者の意見しか聞かないです。
意見を言い出すと議員事務所への電話、メール、シンポジウムなどで発言することも面白くなって来ます。笑

| いづな薫
| いづな薫 | 2011/08/19 3:33 PM |
ともも様

コメントありがとうございます。
地震、そちらは震度5くらい?
お気をつけてお過ごし下さいね。
東京は2なんだけれど、大雨真っ最中でドキドキしました。

北海道は自然エネルギーだけで自給+売るほど作れるのに、原発再稼動は理解に苦しみます。
高橋はるみ知事は経産省出身、父と弟が経産省と関係の深い企業の社長で、知事後援者は北電。
原発利権ずぶずぶなのに、選挙時はクリーンな女性&母のイメージで出て来たんでしょうな。
世界中が福島原発のせいで自国の原発を止めているのに、当事者の日本が1番先に再稼動し、驚きの声が上がっています。

相馬のお友達のご無事を祈っています。
南相馬市のように、交付金を拒否する姿勢が全国的に広がるといいですね。
PS.今夜は宮城米と、宮城産かつお刺身&海草をいただきます〜。
| いづな薫 | 2011/08/19 3:48 PM |
永遠に無くならない癒着や天下り…悲しい現実に腹が立つ
龍馬が何人現れても、暗殺され続けるのだろう

こいつらを誰か暗殺してくれ
| 福丘雅治 | 2011/08/21 2:19 PM |
福丘雅治さま

お返事遅れてごめんなさい。コメント感謝します。
天下りをなくすのは容易なことではありませんよね。
私たち国民ももっと声を上げ、政治家に意見を届かせましょう。
政治や官僚、電力会社に厳しくあるべきです。
福丘さま、PC版戦国カフェ、右上の「いづなへメール」から、どうぞメール下さりませ〜。
| いづな薫 | 2011/08/24 11:18 AM |
コメントする









過去のページへ
この記事のトラックバックURL
http://cafe.kenshingen.fem.jp/trackback/1415818
トラックバック

戦国カフェオリジナルグッズショップです。 戦国カフェオリジナルグッズショップへ
    いづなへメール

 仕事(技術・研究系)と環境に優しい生活、家族を愛する普通の人。
時事問題、歴史、環境、料理、欧州サッカー、クラッシック、登山、茶道、語学、刀剣鑑賞。
かつてはドイツ黒い森地方に学究のため在住、今東京/Tokyo

   当サイトは、コピー、転載、ダウンロード、直リンク、持ち出しは禁止です。
◆ 著作権はすべて、
いづな薫に属します。
 過去のページへ


   にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ
   にほんブログ村。
   ランキングはお休み中