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since 2007.5.21 平清盛感想「宿命の対決」 | 戦国カフェ
   
 
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平清盛感想「宿命の対決」
 藤原信頼は源氏と組み、まつりごとを担うつもりだったはずである。
信西と平氏がタッグを組んで政治を動かした如くにである。
しかし、信頼自らの政治基盤である後白河院を一本御書所に押し込めてしまっては元も子もない。
二条天皇の側近たちも、思想や政策で結び付いた関係ではないので、信頼が失策すれば直ちに離反する。
私恨によって始めてしまった平治の乱は政治改革とは程遠く、出来た新政権もあっという間に瓦解する。

一方清盛は、知恵を回し二条天皇確保に乗りだす。
天皇を質に取られていては賊軍。清盛はひとまず信頼に恭順する。
信頼の従者であることの証に、一の家人・平家定を使者に遣わし名簿(みょうぶ・官途についたり家人として従属関係になる時、貴人に送る証明書)を信頼に捧げる。
一方で、女房用御所車を用意させ、火事を起こすから二条天皇を連れ出せと命じる。
平治物語には、帝が御所車にて、脱出する様が描かれる。
華やかな女房衣装をまとった17歳の帝は目も迷うほどの女房に見えたとある。

まんまと清盛に天皇を奪われた義朝は怒り、信頼に「日本第一ノ不覚人ナリケル」(愚管抄)と罵ったと言う。
仁和寺に逃れていた後白河院、姉の上西門院、美福門院も六波羅に入り、信頼は孤立を深める。
二条帝により、信頼・義朝追討の宣旨が下され、清盛と義朝の源平合戦が始まった。

六波羅に逃げて来た帝や公卿は清盛を呼び、内裏(御所)を火事にしないことを求める。
清盛は、平治物語によればこう答えた。

「信頼らが朝敵である以上、逆賊の誅戮は私の手の中。時間が経れば狼藉が起きます。
火事がないようにとは、難しいご命令です。
古代中国の武将たちが国を転覆させたのは、みな智謀によってです。
力の限り武略をめぐらし、内裏に何事もないように成敗申しましょう。」

戦いに望む、平治物語の信頼の描写が面白い。
太った大男の信頼が鎧を着て、膝が震えて紫宸殿の南面中央の階(きざはし)を降りられない。
信頼に合う大きな馬をよこさせたが、デブの信頼なかなか乗れず、馬はいきり立っていてトットと出て行こうとする。
馬を舎人(下級官吏)が7、8人で押さえ、信頼を乗せようとするがうまく行かない。
武士2人がさっと寄って来て、「早くお乗りください」と押し上げたら、勢い余って反対側に落ちた。
顔には砂が付き、鼻血が出ていと見苦しかった。

義朝これを見て、「あの信頼と言う不覚人は、臆したな!」と戦地の待賢門に向かったと言う。

御所を舞台とする源平の戦いのあと、平氏は手はず通り六波羅へ逃げ帰り、源氏をおびき寄せる作戦に出た。
引っかかってしまったのが源氏。一族の源頼政が戦況を見て加勢してくれず、義朝はますます不利になった。
ついに義朝は10人程度の軍勢になってしまい、東国へ落ちて行くのである。

さて感想。
内裏の一本御書所に幽閉中の後白河上皇、乳父の信西が死んでも、寵臣の信頼が謀反で戦を
おこしても今様に夢中。
上皇の姉・上西門院にやんわりと怒られるが、彼なりの悲しみ表現?

清盛が何日経っても攻めてこないことにいらだつ義朝。
彼は既に神経戦で負けている。
私恨で戦を起こした信頼、政治性がなくやはり私情で動く義朝の組み合わせなので、結果は見えている。
義朝はふがいない信頼に加担したばかりでなく、東国からの軍勢を呼ぶ暇もなかった。
義朝の親、為義、いい父親だったが、一族を率いる棟梁としては才が足りなかった。義朝もまた同じ。

【2012.07.09 Monday 20:53】 author : いづな薫 
| 地震、原発 | comments(0) | trackbacks(0)|
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 仕事(技術・研究系)と環境に優しい生活、家族を愛する普通の人。
時事問題、歴史、環境、料理、欧州サッカー、クラッシック、登山、茶道、語学、刀剣鑑賞。
かつてはドイツ黒い森地方に学究のため在住、今東京/Tokyo

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