大河ドラマ 龍馬伝 幕末 古代 上杉
since 2007.5.21 八重の桜感想「蹴散らして前へ」 | 戦国カフェ
   
 
戦国特に上杉家、幕末、古代、歴史を愛する日記です。時事問題も多いです。
 
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八重の桜感想「蹴散らして前へ」
八重の1番目の夫、川崎尚之助が会津にやって来た。
明治の歴史家、思想家徳富蘇峰の著書「近世日本国民史」に「川崎尚之助の妻八重子は山本覚馬の妹なり」と出て来る。
初代長崎市長で会津藩家老の息子である、北原雅長の「七年史」にも同様の文が出ている。
川崎尚之助は但馬出石(いずし)藩医の息子で、蘭学や舎密術(せいみつじゅつ、理化学)を学んだ若い学者だった。
会津に来た時、20歳くらいか。
会津では山本家に世話になり、やがて覚馬が開設する会津藩蘭学所の教授となる。
八重と尚之助が結婚するのは1865年頃で、3年後ふたりは会津戦争の鶴ヶ城籠城戦前に離婚する。離婚理由は不明。

八重の兄・覚馬は、江戸で新しい学問を修め、会津で蘭学所設置と兵制改革しようとして反対される。
蘭学は異国の学問であり、保守派の間では好まれない。
当時江戸では、黒船来航で大騒ぎである。
大砲を積載し、黒塗り鋼鉄の軍艦が風もないのに前に進む。
幕府は、急遽、西洋砲術訓令(西洋砲術の訓練をせよ)を出している。
西洋文明に驚かされ、幕府も諸藩も対応に奔走していた。
当時蘭学と言うのは、翻訳が重要な学問内容であり蘭学者の仕事である。
山本覚馬は、江戸の芝浜松町に会った大木塾に通い、そこで西洋式銃の製造、弾丸製造を翻訳をするうちに、知識を得たのだろう。
大木塾の蘭学者は大木仲益(ちゅうえき)と言い、上杉家の米沢藩出身の学者である。

覚馬の言う兵制改革は、今までの槍や刀中心の軍備を洋式銃と大砲中心に変えようと言う物である。
会津藩にあるのは、火縄銃である。
西南雄藩は既に西洋式軍制に着目し、洋式銃を買い入れているのに、会津藩では鉄砲は弓矢に劣る武器とする考え方が主流であった。
八重が、父権八から習ったのも火縄銃である。
そこへ、兄覚馬が江戸遊学からゲベール銃、ミニエー銃などを持ち帰る。

ゲベール、ミニエー銃はフランスで開発された銃である。
ゲベールはドイツ語で銃のこと(オランダ語もか)、ミニエーは開発者ミニエー歩兵大尉の名前から命名されている。
幕府の砲術専門家だった高島秋帆(たかしましゅうはん)が、天保年間に輸入し、幕府が大量に使用している。
そして、英人商人グラバーが薩摩名義で輸入し、坂本龍馬の亀山社中が長州に輸送した銃である。

このミニエー銃は、日本史を変えた銃である。
この銃を以って、長州藩1000人の軍は、幕府軍2万に勝ったのである。
ゲベールは丸い弾丸で、銃口内に螺旋(らせん)が無い。
ミニエーには、椎の実型弾丸に、銃口内に螺旋(らせん)を刻み飛距離は2倍、命中率も高い。

そして八重が会津戦争で使ったスペンサー銃は、アメリカの南北戦争(1861年)で北軍の騎兵が主に使用したものである。
アメリカ式元込め7連発、当時は物頭(足軽大将)以上のみ所持が許された。
ちなみに当時の価格は以下である。スペンサー銃がいかに高価かがわかる。
ゲベール銃    約4両
ミニエー銃    約18両
スペンサー銃   約28両2分

ps.大河感想は、フィクションの多い回はお休みするかもしれません。歴史的観点から見ることに関心があります。
現代政治が大変なことになっているので、そちらの思考に時間を割きたいとも考えます。

【2013.01.23 Wednesday 19:55】 author : いづな薫 
| 八重の桜 | comments(2) | trackbacks(0)|
この記事に関するコメント
MIT白熱教室 第3回「電気はどうやって作るのか?」MITの名物教授ルーウィン教授の抱腹絶倒の物理学講義、いづな先生はご覧になりましたか、1月19日のNHKのEテレでした。この講義、もう一週間過ぎましたが、全てまだ思い出しますよ、忘れません、凄い凄すぎます。さーて、建設マンが多数、異国で銃弾に倒れましたね、全く理不尽であります。「早く安く安全に」をモットーに、7k職場と馬鹿にされ、過酷な環境で仕事をする建設マン。誰もいない砂漠で道もなく、仮設事務所を最初に建て、仮設トイレに電気水道とネット環境を構築し、ご飯の段取り、実行予算作成に原価管理、工程表作成、施工図作成、資材・作業員手配、価格交渉、安全管理、品質管理、工事写真作成などなど。社員一人がこなす月の売上高は3千万円〜5千万円。これくらいこなさないと、会社からは遊んでいると言われる。こんな人たちがなぜ殺されなければいけないんだー。いづな先生、仮設トイレを見たら気絶しますよ、(・・;)まじで。
| 串かつ | 2013/01/25 10:57 PM |
串かつ先生

コメントありがとうございます。
MIT白熱教室、あいにく見ていないのですよ〜。
テレビをあまり見なくなっております。
大学の講座は、実に面白いのがあります。
物理学がお好きな串かつ先生はさぞや楽しめたでしょう。
時間のある時、ちょっと探してみます。
最近は公開講座があるのでありがたいです。
マイケルサンデル先生の大人気哲学もそうですね。
日揮の事件は米も日本もアルジェリアに対し強く抗議しないのですよね。
マリでの対アルカイダ戦に米がアルジェリア軍を使いたいからだと言われています。
戦闘地帯での工事本当に大変だと思います。
この危険性は収まるのはまだまだ難しいかもしれません。
アメリカは軍事で圧倒的優位に立ち世界を変革をしようとして失敗していますね。
| いづな薫 | 2013/01/25 11:25 PM |
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 仕事(技術・研究系)と環境に優しい生活、家族を愛する普通の人。
時事問題、歴史、環境、料理、欧州サッカー、クラッシック、登山、茶道、語学、刀剣鑑賞。
かつてはドイツ黒い森地方に学究のため在住、今東京/Tokyo

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