大河ドラマ 龍馬伝 幕末 古代 上杉
since 2007.5.21 高野山奥之院解説版なしの著名人たち | 戦国カフェ
   
 
戦国特に上杉家、幕末、古代、歴史を愛する日記です。時事問題も多いです。
 
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高野山奥之院解説版なしの著名人たち

まずは、高野山奥之院、謙信公の御霊屋の右側にある、初代米沢藩主・上杉景勝の供養塔。
元和九年三月二十日、御命日で確認。

景勝に仕えた、樋口与六(直江兼続)を婿に迎えた直江家のお船。
お船は、夫兼続と息子景明亡き後、江戸から高野山まで旅をする。
ふたりの遺骨を納めた、高野山の清浄心院にお参りするためである。
藩主定勝に願い出て、京都、奈良、高野山をめぐった。
しかし女性であるお船は、せっかく来たけれど高野山には入れず、入り口にある女人堂でお参り。
でも、高野山奥之院にはお船の墓がある。
上杉景勝の嗣子として生まれた定勝は、出生後すぐ生母を失い、お船が養育している。
実母同然のお船が亡くなった時、定勝は高野山に使者を派遣し清浄心院(しょうじょうしんいん)に分骨し、彼女の墓石を建て供養した。
米沢藩の墓形式と似た形をしている。

向かって左側の壁に、お船の命日が刻まれている。寛永十四年正月四日と読める。
写真では見えないが、右側壁には米沢直江山城守後室(未亡人)と刻まれる。


さて次が、問題。
ものすごいバランスで乗っています。笑
お船の左隣にある、この2供養塔。


一体誰どなたの供養塔か、調べるのに時間がかかってしまった。
石に刻まれた文字が薄くて、パソコンで拡大してもよく読めない。
右側の五輪塔の四角石部分に、「大 院殿 岩 禅定尼」と何とか読める。
「尼」とあるからには、女性である。
大の次の字が、「慶」か「応」のように見える。
没年か建立年が「慶長 五月・・・」と読め、400年経っている。
戒名と年号から、そしてお船の隣りにあるので、上杉家の女性か?と思い上杉家の過去帳をめくるが該当者がない。
謙信公母上の没年は永禄、仙洞院(謙信公姉)も景勝夫人も没年が慶長でも没月が2月だ。

さらに、フォトショップでコントラストなどいろいろ変えてみたら、
「大虞院殿英岩大禅定尼」
「慶長廿年五月八日」

と読めた。慶長廿(20)年五月とは大阪夏の陣の年月。大虞院、おおっこれは、秀吉側室の淀ではないか。

左隣りの下半分しかない五輪塔はもしや?
「□□寺殿秀山大居士」、これは秀頼である。
ちゃんと書くと、「帰寂山高陽寺殿秀山大居士」。

謙信公御霊屋がまず建ち(その頃は今ほど混んでいなかったのかもしれない。)淀と秀頼の供養塔が建ち、その間の土地に後から亡くなったお船や上杉家歴代藩主の供養塔が建ったのかもしれない。
ちなみに淀の供養塔のすぐ後ろに見えるのは、彦根藩の井伊家供養塔である。

高野山には、歴史上の有名人その他がひしめくようにして、供養塔が置かれている。その数20万基とも。
戒名と没年から、意外な人の供養塔を見つけることもある。合掌。

【2013.06.13 Thursday 08:43】 author : いづな薫 
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この記事に関するコメント
スペインはバルセロナの建築家アントニオ・ガウディも真っ青( ゚Д゚) ス、スゲー!の構造物ですね、ニュートン力学と慣性の法則が見事に融合した、稀に見る世界遺産です。
| 串かつ | 2013/06/13 7:33 PM |
串かつ先生

お待ちしておりました!
こちらですよ、串かつ先生にお尋ねしたかった五輪塔。
供養塔が建てられておそらくは地震で崩れて割れ、また載せたのでしょう。
また地震が来れば、ガツンと秀頼の石を倒しまた別の石を・・・とドミノ式に行きそうなのですが。
石は載せているだけですよね?固定していないのですよね?
| いづな薫 | 2013/06/13 7:53 PM |
石は写真で見るかぎり載っけているだけですね、各石の剛心と重心つまり(^-^)偏心率が一致しているので、力の方向が各石同士1直線だと思います。ですから多少の揺れが来ても慣性の法則で動かないのでしょう。偏心率がずれていれば、わずかな揺れでも崩壊します。載っけた人物は天才です。東京の高層建築でも、できるだけ、剛心と重心を一致するように設計します。
| 串かつ | 2013/06/13 8:19 PM |
串かつ先生

明確なご解説、感謝申し上げます。
石の重心と強度の中心が一致していて、強い免震構造になっているのですね。
昔の石の専門家は、経験と勘で分かっていたのでしょう。

>東京の高層建築でも、できるだけ、剛心と重心を一致するように設計します。

なるほど。よく分かります、ありがとうございます。
地震、建築、耐震、串かつ先生の情報はいつも有意義です。
| いづな薫 | 2013/06/13 8:50 PM |
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時事問題、歴史、環境、料理、欧州サッカー、野球、音楽、登山、茶道、語学、刀剣鑑賞。
かつてはドイツ黒い森地方に学究のため在住→東京→Toronto

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