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since 2007.5.21 軍師官兵衛「裏切る理由」 | 戦国カフェ
   
 
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軍師官兵衛「裏切る理由」

信長は、よく裏切られる。
三木城の別所長治に続き、今度は有岡城の荒木村重である。
秀吉らが三木城を攻めている最中の、天正6年(1578)10月のことである。

荒木村重と言う人物を見てみたい。
当時、日本に来ていたイエズス会宣教師ルイス・フロイスは、その書簡の中で、村重は「収入及び所領多く、甚だ強勢な異教徒。」と述べている。
荒木村重の治める摂津国と言うのは、守護が3人もいた。
そのうちの1人池田勝正に遣えていたのが荒木村重である。
在地武士であった伊丹氏を追い出し、伊丹城主になり有岡城と名を改めた。
その村重を、信長が重用し摂津国の支配権を持たせたのである。
そして、苛烈な信長が村重の失敗に対しては寛大だった。
三木城攻めに、秀吉麾下の武将で参加しているはずの荒木村重が、突如戦線離脱して居城有岡城に帰ってしまう。


信長は、明智光秀や松井友閑、万見仙千代を派遣して事情を調べて来るよう命じる。
ちなみに、荒木村重の嫡子村次の妻は明智光秀の娘である。
縁故関係からもこの人選が行われたようだ。

大変優遇していた荒木村重が、裏切るはずはない、これはある時期まで信長の本音だった。
謀反の疑いがあっても、信長公記にも「少しも野心御座なきの通りを申し上げ候。」と、
村重の謀反を否定している。

しかし、荒木村重は信長の召還にも応じなかった。
村重の謀反は、播磨攻め最前線にいる秀吉や官兵衛にとって別所長治謀反以上の衝撃がある。
西から位置を確認すると、秀吉らのいる三木城(城内には別所長治)摂津の荒木村重、安土城の信長と言う順番になる。
これは秀吉らが信長との連絡を断たれ、敵地に取り残されるのを意味する。
戦況を打開するため、誰の案かは不明だが官兵衛が有岡城の荒木村重説得に行くことになった。
黒田家に伝わる公式の記録「黒田家譜」には、驚くべきことが書かれている。

小寺政職は、官兵衛に村重を説得するよう有岡城に行かせた。
「成功すれば、小寺は織田に味方する。」
それとは別に、小寺政職は荒木村重に告げる。
「官兵衛がそちらに行くから、”殺してくれ。”」

官兵衛の進言で、織田に組したことを後悔した小寺政職が、自ら手を下すではなく、村重に官兵衛を始末させようとしたと言う説である。
この記述、否定も出来ないが肯定も出来ない。
黒田家譜とは言え、詮索しすぎを否めない。
記録は、当事者に都合良く書かれるので史料を幾つかあたらないとなかなか真実は見えてこない。

今回、石山本願寺に荒木村重家臣が兵糧を運び込んでいる説を採っていたが、あくまで俗説である。
ここらへんはまあ創作物なので。
もっとも強い理由は、毛利からの調略の手が伸びていたことであろう。
今まで、重用されて来た自分(村重)が信長に冷たくされ(そうでもないんだが)、秀吉が播磨攻めの中心になったことへの焦燥感があったのかもしれない。

荒木村重を謀反へと焚き付けていた中川清秀、最初は村重とともに戦う。(有岡城の戦い)
しかし、織田の大軍が攻め寄せると意を翻し家臣になり、村重を裏切った。
誰が味方か敵か判断が難しい戦国時代、よほど情勢を見極め且つ運もないと生き残れない。
中川清秀、茨木城の城主で高山右近の従兄弟でもある。

PS.地球儀に関心を持った信長、地球は丸いと初めて理解した日本人だとも言われている。

写真は、全て私が今年撮った大坂府伊丹市の有岡城跡。
ここを訪ねた時のことも、おいおい書きたい。

【2014.05.05 Monday 20:16】 author : いづな薫 
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 仕事(技術・研究系)と人と環境に優しい生活を愛する普通の人。
時事問題、歴史、環境、料理、欧州サッカー、野球、音楽、登山、茶道、語学、刀剣鑑賞。
かつてはドイツ黒い森地方に学究のため在住→東京→Toronto

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