大河ドラマ 龍馬伝 幕末 古代 上杉
since 2007.5.21 軍師官兵衛「非情の罠」 | 戦国カフェ
   
 
戦国特に上杉家、幕末、古代、歴史を愛する日記です。時事問題も多いです。
 
<< 16年大河の主人公は真田幸村「真田丸」 | main | 風邪と咳喘息メカニズム >>
軍師官兵衛「非情の罠」
 荒木村重謀反で、説得に乗り出すことになった黒田官兵衛。
ドラマにも出て来た小寺政職の「官兵衛がそちらに行くから、殺してくれ。」の書状について一考する。
実はこれ、ドラマの創作ではない。
元になった史料がある。
黒田家に伝わる、公式の歴史書「黒田家譜」に記されている話である。
作者は、江戸時代の儒学者・貝原益軒(かいばらえきけん1630-1714)。
黒田藩の藩命により編纂したものである。
貝原益軒は、日本史の教科書でも「養生訓」などでお馴染みである。
益軒は、福岡(黒田家)藩士の子で藩医でもあった。
官兵衛の没後生まれた人で、「黒田家譜」も殿様顕彰の意味合いが強い。
公式の記録だけれども、信憑性があるか、となるとまた別の話である。
問題の「官兵衛を殺してくれ」の記述だが、ありそうな話ではあるが実際そうであったかどうかとなると極めて疑問である。

小寺政職の真意は確かめるべくもないが、とにもかくにも官兵衛は有岡城に捕まった。
幽閉中の史料はほとんどない。
官兵衛が、幽閉され殺されなかった理由についてもまた不明。
荒木村重がキリシタンで、同じキリシタンの官兵衛に手を下せなかった説もあるが、ルイスフロイスがその書簡で、村重を「甚だ強勢なる異教徒」と記していることから、この説は違うと見た方が良い。
高山右近に感化された官兵衛が、どの時点で入信したのかもわからない。
史料はこんな具合である。

次はドラマについて。
村重が官兵衛に、小寺政職が「官兵衛を殺せと言って来ている。」と明かした時の官兵衛の衝撃の度合いが良かった。
ドラマに十分なクライシス(最大危機)だと思う。
これが上手く書けていないと、ドラマ小説のたぐいは全く面白くない。
主人公は苦労してなんぼである。

さて官兵衛は、ほぼ1年間の入牢生活が始まる。
陽が差さないじめじめした場所で、桶にたまった自分の排泄物が床にこぼれ、外も同じ場所で暑い夏も寒い冬も過したことになる。
官兵衛が幽閉された天正6年は、播磨、畿内だけでなく世の中が大きく動いた年でもある。
春3月には、反信長グループの支柱だった越後の上杉謙信が入滅。
官兵衛が幽閉されたのは、秋10月のことである。

【2014.05.13 Tuesday 19:51】 author : いづな薫 
| 軍師官兵衛 | comments(0) | trackbacks(0)|
この記事に関するコメント
コメントする









過去のページへ
この記事のトラックバックURL
http://cafe.kenshingen.fem.jp/trackback/1416542
トラックバック

戦国カフェオリジナルグッズショップです。 戦国カフェオリジナルグッズショップへ
    いづなへメール

 仕事(技術・研究系)と人と環境に優しい生活を愛する普通の人。
時事問題、歴史、環境、料理、欧州サッカー、野球、音楽、登山、茶道、語学、刀剣鑑賞。
かつてはドイツ黒い森地方に学究のため在住→東京→Toronto

   当サイトは、コピー、転載、ダウンロード、直リンク、持ち出しは禁止です。
◆ 著作権はすべて、
いづな薫に属します。
 過去のページへ


   にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ
   にほんブログ村。
   ランキングはお休み中